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パニック障害になった家族を間近で見た体験談④外出編

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妹がパニック障害になってから、支えている家族の体験談をお伝えしています。

前回は在宅時についてお話しました。今回は外出中どうだったのかをお話します。

家にいるときよりも障害がたくさんあるのですが、それでも出られるようになったのなら外出練習はするべきです!

 

外に出られるように

家に引きこもっている時期が終わり、少しずつ症状が落ち着いてきました。外出困難時期の出口が見えてきたのです。最初はマンションの駐車場まで、そのあとは近くの公園やコンビニまで行けるようになりました。

最初は本当に家から出ることが怖く、数分もいられませんでした。でも甥っ子が歩けるようになると、家の中ではじっとしていられません。エネルギーが溢れている状態なので、甥っ子を利用して外に出る練習をさせました。

もちろん誰かがいないと出ることはできませんが、それでもなんとか外に出すことを意識しました。本人も外に出たいという希望が強かったのです。

それから何度か試して少しずつ出られるようになってきたことが、これほどうれしいことだとは思いませんでした。

今日はここまで行けたね!だからここまでは大丈夫だよ!と自信をつけさせることを重点的に行ったのです。

 

電車が怖い

 

しばらく近場で慣らしていき、ある日電車に乗ってみることにしました。甥っ子は電車が大好きで、甥っ子のためにも乗ろうとしたのです。

電車に乗ると震えが出てしまうパニック発作が起き始めます。何とか落ち着かせ違う話に意識を持っていき発作をやり過ごしたのです。

発作は数分でなくなるのを知っていたので、私や母は落ち着いていられました。

ただ、やはり逃げ場がない乗り物だと思うと発作が出てしまいます。

その意識が薄れていくよう、何回も試して少しずつ遠くまで行けるように距離を伸ばしていきました。成功例をたくさん作って、できるよ!と認識させることが大切だと感じました。

そうしていくことで、2時間かかるような場所へも行けるようになったのです。

その間、何度も発作が起きます。それでも落ち着かせ乗り越えて進んでいくと意外といけると分かるのです。これは発見だと毎回みんなで喜びました。

 

それでもひとりでは無理

ただ、やはりひとりでは難しいのです。ひとりで外に出ることはできず、誰かがいないとどうしても出かけることができないことが大変でした。

本人が出かけたい場所が出てきたとしても、ひとりで行くことができないので必ず母か私が付き添いました。

それは近場のスーパーマーケットでもそうです。

出られることはとても嬉しいことでしたが、もう少し付き添う必要があると感じました。

もっと自信をつけて、自分からひとりで行ってみるという言葉がでるまで待ったのです。

きっと自信がついたらできると信じていました。

ここまでくると、根気との戦いです。出口は見え隠れしていたので、あともう少しだと言い聞かせていたのです。

 

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突然の震え・めまい

 

パニック発作が起きるのは、パニック障害の方には多いことだと思います。

今までお話してきたように、外出時は特にパニック発作が強く出ます。

突然震えだす、急激なめまい、これは代表的なものですよね。

妹はこの二つが非常に強く、特にめまいの症状がひどく歩けなくなってしまい吐き気も強くなるのです。

そのため顔が青ざめてしまい、貧血のような見た目になります。

その後震えがくるため、一番ひどい時はこのまま死んでしまうかもしれないと家族が感じるほど。本人は相当怖かったでしょう。数分で消える症状なのは知っていたので、発作が起きる度に落ち着かせました。抱きしめて、安心するよう伝えるのです。そうすることで発作は落ち着いてきます。ただ、外出することは続けました。これを繰り返していくと起きる回数も減ってくるのです。

 

改善の兆し

何度も外出の練習をしていたら、発作が起きる回数が減ってきたのでこれは改善の兆しと感じました。遠くまで行けるようになったこともそうですが、一番はパニック発作が起きる回数が減ったこと。パニック発作が起きると、大丈夫だと分かっていても内心ハラハラしているときもあります。本人も発作が辛いことだと言っていました。心の負荷がなくなってくる方が改善の兆しを感じることができます。

家で寝たきりではなく外に出られるようになったこと、パニック発作が減ってきたこと、これらは大きな進化です。

 

発症してから4年後、ひとりで新幹線にも乗れるようになっています。

そこまでには時間がかかりましたが、地道に練習を続けていれば乗れるようになります。

家族の支えは必須になりますが、支えて行けば必ず回復していきます。

 

 

妹としては、通院もとても大きいものになっているようです。信頼できる医師と出会うことも大切ですが、まずは病院に行くことが大切です。早く治療すればそれだけ早く治る可能性が高くなります。病院への偏見はなくしましょう。さまざまな方が受診しています。病院に行くなんてと偏見を持っていては改善を遅らせることになるかもしれません。

これは妹本人からの願いです。姉の私もそう思います。