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パニック障害は認知行動療法でゆっくりと治していこう

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ざっくりと言ってしまえば「悪い考え方を修正していく」という治療方法ですね。

認知行動療法で時間をかけながら治療することで、完全とは言えなくても治していけます。

パニック障害以外でも使われる治療方法なので、知っておいて損はありませんよ。

 

①不安を理解する

まずは、何事にも理解が大事です。

自分はどんなときに不安になるのか、身体の変化はどう起こるのか。

その後は、パニック障害が起こる仕組みを勉強していきます。

一度でもパニック障害の発作を引き起こすと、再びその状態になるのではないかと不安になりますよね。

例えば、ある日の電車に乗るとき、パニック障害の発作が起きるとします。

翌日、また電車に乗るとき、パニック障害の発作になることを想像してしまいますよね。

あの発作が起きたらどうしよう。

そう考え込んでしまい、電車に乗れなくなる。

この悪循環を紙に書いたり、頭の中で整理していきます。

見直すことで冷静になれるのです。

そして、自分にどんな不安があるのか、パニック障害を引き起こすきっかけを理解するのです。

 

②イメージトレーニング

 

恐怖感が弱~強の場面を段階的に分けて、イメージしてみてください。

紙に書き起こすとわかりやすいですよ。

自宅でゆっくりしているときに、恐怖感はありませんよね。

しかし、自宅から外に出るのはどうでしょうか。

恐怖が少し強くなるでしょう。

同じ外出先にいるのでも1人のときと、誰か付き添いがいるのでは恐怖感が全く違いますよね。

パニック障害の発作が起きた場所に、いきなり行ってしまうとさらに症状が悪化してしまいます。

まずは、イメージトレーニングで慣れさせます。

どんな対処をすれば治まるのか探っていきましょう。

イメージトレーニングも慣れてきたら、その怖いと思う状況の再現率を上げるのです。

例えば、立って目をつむります。

電車に乗ってつり革に捕まる状況をイメージすると現実味も出てきますよね。

そうすると、より慣れやすくなります。

 

③具体的なイメージトレーニングとリラックスして身体を制御する

イメージトレーニングにも慣れたら、ワンランク上のステップに移りましょう。

身体が緊張しているとパニック障害の発作を起こしやすくなります。

その緊張をほぐし、リラックスできるようにしていきます。

自由自在にリラックスできれば、身体の負担を減らせます。

パニック障害の人は、どうしても悪い方向に考えてしまいます。

心が不安だと身体も強張ります。

身体が強張っていると心まで不安になってきます。

とにかく、心と身体の両方ともリラックスさせるのです。

具体的なイメージトレーニングで、現実感と心情を一致させます。

そして、不安になってきたらリラックスできる状況をイメージしましょう。

音楽を聴いて落ち着けたり、いい香りを嗅ぐなどの自分に合ったリラックス方法を見つけましょう。

④実際の場面に慣れる

 

イメージトレーニングや自分に合ったリラックス方法も見つけたら、実際の場面で心と身体を慣れさせましょう。

自宅や外出先など、さまざまな場所を試してください。

イメージトレーニングのときに、恐怖心が弱~強の場面を段階的に分けましたよね。

その弱い場面から順番通りに挑戦してくださいね。

徐々に難易度をあげていき、途中でダメになっても大丈夫です。

また、恐怖心が一番弱い場面からやり直しましょう。

ここまでやってきたのにと、後悔する必要はありません。

焦って練習していると、パニック障害の症状は一向によくなりません。

植え付けられてしまった恐怖の記憶は深いものです。

特にパニック障害は、呼吸がうまくできなくなって不安になり怖い感覚に陥ってしまう「予期不安」や、すぐに逃げ出せない場所で発作が起きるのが怖いと思ってしまいそのような場所を避ける「広場恐怖」などの症状があります。

簡単に治るなら誰も苦労はしません。

ゆっくり慣れさせるのです。

 

⑤整理と修正

最後は、自分の気持ちや状況を整理します。

最終確認でもあり、再発を防ぐためにもしっかり整理をするといいでしょう。

現実と思っていることがすれ違っていないか確認し、間違っている場合は修正していきます。

先ほども述べましたが、実際の場面で多少の不安があるなら何度も挑戦してください。

パニック障害の発作はつらいですから、心理面で体調を操作できると安心ですよね。

 

うつ病や不眠症などにも使われる認知行動療法。

海外では、多くの精神疾患で効果があると実証されています。

日本でもどんどん広がってほしいですね。