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パニック障害になった人の通院には付き添ってあげよう!気になる疑問も解決

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パニック障害の治療には通院が欠かせません。そこで憶えておきたい通院に関する疑問を中心に説明します。

・なぜ通院に付き添ったほうがいいの?

パニック障害患者は日頃から不安を抱きがちで、恐怖心を強く持つ傾向があります。外出を嫌がるケースがよく見られるのも特徴といえるでしょう。

ですから診療のために病院に行くときには、家族の方が付き添うようにしてください。

患者が安心して診察を受けられ、家族の方から詳しい症状を医師に説明できるという2つのメリットがあるからです。 

さらに医師と患者と家族の方との間でコミュニケーションを図ることができ、病気への理解がいっそう深まっていきます。

このようにして通院を重ねることで患者は自信を少しずつ取り戻し、積極的に治療に取り組む意欲が高まり、回復につながることでしょう。

・病院は何科?

パニック障害の症状が表れたら、まずは病院に行くべきです。

ただ パニック障害ではさまざまな症状が表れるため、何科に行けばいいのか判断に困るところ。

精神疾患を専門としない病院にだけは行かないでください。間違って診断されるケースがあるからです。

心療内科、精神科、神経科、精神神経科から選びましょう。

精神科に行きづらいのであれば、心療内科がおすすめ。近頃では心療内科の個人医院やクリニックが増えていますので、探しやすいはず。地域の保健センターで、症状に合う病院を紹介してもらってもいいでしょう。

・薬や副作用は?

パニック障害の治療薬は、抗うつ薬と抗不安薬の2種類。

抗うつ薬

抗うつ薬にはSSRIという新しいタイプと古いタイプがあります。

どちらのタイプの抗うつ薬であっても、定期的に服用することで不安が軽減され、パニック障害が改善されます。ただし即効性はありません。効果が表れるまで24週間かかります。その間に嘔吐や吐き気、下痢、食欲不振などの副作用が出ることも。ひどい症状が出る危険性は低いといえます。服用を続けると効果は着実に表れるので、医師や看護師と相談しながら継続しましょう。

抗不安薬

抗不安薬を定期的に服用するケースもあれば、発作が始まりそうなときだけ頓服薬として服用するケースも。

効果が表れるには12週間かかるといいます。即効性はあっても、持続性は期待できません。

副作用にはめまい、ふらつき、眠気、倦怠感などがみられます。服薬している間は、運転は控えましょう。抗不安薬は依存性が高いと言われますが、医師からの指示をよく聞いて服用すれば問題はありません。

※抗うつ薬と抗不安薬は、服用を止めると禁断症状が出る可能性があります。 自分で勝手な判断をしないで、医師との相談を欠かさず使用するように。

・費用はどれくらいかかる?

パニック障害治療にかかる医療費の大半は国民健康保険の適用対象。13割の個人負担となります。

もちろん1回の通院にかかる額や、完治までの総額は、患者によってさまざま。診察内容や治療法、処方薬の種類・量が違うからです。

さらに薬や治療法の効果によって治療期間も異なるため、パニック障害治療にかかる金額を具体的に表すことはできません。

パニック障害治療には国民健康保険のほか、自立支援医療費制度(精神通院医療費制度)という助成制度も利用できます。

精神的な病気の治療に適用される、原則自己負担1割という制度です。

補助の対象となるのは、心療内科や精神神経科に定期的に通院している患者の診察料と処方薬代。

抗うつ剤や抗不安剤といった精神に影響を与える薬のみが対象。胃薬や風邪薬などは対象外となります。

適用されるのは、通院する患者だけ。入院患者には適用されません。

この制度の有効期限は1年。申請してから交付されるまでに23ヶ月かかります。所得制限もあります。

利用する場合は、医師と相談を持つ機会を設けましょう。

パニック障害の治療は、長期間に渡るのが一般的。治療費がかさむことは避けられません。そのため治療や通院を途中であきらめる患者も少なくありません。数千万円以上もの高額治療になるわけではないのですが。

・頻度はどれくらい?

パニック障害の主な症状である『パニック発作』は薬物療法で早めの改善が期待できます。ところが、その他の『予期不安』『広場恐怖』といった症状を改善するには時間がかかるケースが多く見られます。

早ければ数ヶ月で改善されることもありますが、大半は35年、長引けば10年以上も治療が必要な場合も。

ですから通院の頻度は、患者の症状によってそれぞれ異なります。

治療開始時は12週間に1回ぐらいのペースでの通院。症状が安定したら1ヶ月に1回程度に変更するのが一般的のようです。

今や100人におよそひとりがかかるパニック障害。

原因が確定しづらい病気ゆえに対処が難しいといえます。

ですから正しい理解と対応が大切。

ご自身や身近にいる方が発症したときの参考にしてください。